黄体機能とは
黄体機能とは、
排卵後に黄体を形成し、
黄体から黄体ホルモン(プロゲステロン、P4)が分泌され、
子宮内膜が黄体ホルモンを受容して(キャッチして)、
子宮内膜が厚くなったり、
受精卵を受け入れやすい状態に変化していくなど、
妊娠に対する必須の働きになります。
黄体機能不全(LPD)
上記の黄体機能の働きの流れのいずれかで、
何かしらの原因により、
黄体機能が十分に発揮しない状態を「黄体機能不全」と呼びます。
黄体機能が十分に働かないと、
着床、妊娠、妊娠の維持に良くない影響が出てしまう可能性が高いです。
黄体機能不全の3つのポイント
黄体機能不全の潜在的な病因には、
3つのポイントがあります。
①黄体ホルモンの数値の上昇のレベルが不十分
②黄体ホルモンの分泌の持続時間が不十分
③子宮内膜の黄体ホルモンの抵抗性がある
上記の3つがあります。
①は、黄体ホルモンの数値が十分に上がっていない事を指します。
②は、黄体ホルモンの数値は十分に上がっているけれど、
持続ができないという事です。
③は、黄体ホルモンの分泌は、
期間もレベルも十分だけれど、
子宮内膜が黄体ホルモンに反応しないという事です。
また、これら3つの中の1つの病因とは限らず、
①と②であったり、
複数の状態が起っている可能性もあります。
黄体機能不全の検査と診断
黄体機能を調べるには、
①血液検査で黄体ホルモンを調べる
②基礎体温を調べてグラフにする
基本的にこの2つで調べます。
血液検査
血液検査は、
黄体ホルモン(P4)を見ます。
排卵の確認を行ったら、
排卵から7日目に黄体ホルモンの数値が、
いくつになっているかを血液検査で調べます。
排卵から7日目に黄体ホルモンが、
10ng/ml以上である事が正常となります。
排卵日から数えて7日目に黄体ホルモンを測定するという事は、
高温期7日目として数えるという事で、
その為には、
排卵日の特定が重要になります。
排卵日の特定を間違えると、
黄体機能の検査も正確ではないという事になります。
【排卵日の特定は4つの検査とポイントを抑える必要があります。】
↓詳しくはこちら↓
基礎体温
妊活中の方は、基礎体温を測りましょう。
基礎体温で得られる情報もあります。
基礎体温は、
体温の数値を見るではなく、
生理1周期の数値をグラフにしたときに、
波形の変動と傾向(トレンド)を見る事が大切です。
黄体機能不全の場合、
高温期が10日以下となります。
黄体機能不全の治療
黄体機能不全は、
起っている病態や病因(原因)によって、
個々のケースへの対応が必要となります。
何が原因で黄体機能不全が起きているのか、
起きている黄体機能不全が、
数値のレベルの問題なのか、
持続性の問題なのか、
または、
子宮内膜の反応の問題なのか、
これら次第となります。
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