【クラミジア感染】検査方法・不妊症・子宮外妊娠について

クラミジアとは

性感染症の1つで、性行為によって感染します。

クラミジア感染症と呼ばれます。

性感染症の中ではメジャーな部類であり、感染者も少なくありません。

日本国内の感染者数は100万人以上とも言われています。

クラミジアに感染した場合、

男性は尿道に、女性は子宮頸管、卵管に炎症を起こす恐れがあります。

クラミジア感染と不妊症

クラミジア自体は、男女ともに感染する恐れがあり、

無症状で感染した事にすら気づかない場合もあります。

クラミジアに感染すると、尿道炎などの症状が現れる事があり、

その中でも不妊症に関係するのは、『クラミジア卵管炎』と言って、

排卵後に精子と卵子が出会う場所である「卵管」が炎症を起こしてしまう状態です

クラミジア卵管炎になるとどうなるか

クラミジアに感染したら、必ずクラミジア卵管炎になるわけではありません。

クラミジア卵管炎になってしまった場合には、

卵管が癒着(くっついてしまう状態)を起こし、

卵管が詰まる・塞がってしまうという事が起こってしまいます。

これを『卵管閉塞(らんかんへいそく)』と呼びます。

卵管閉塞が起こって卵管が詰まってしまうと、

排卵後に卵子が通る事ができません。

また、通常では精子も受精のために卵管に向かうわけですが、

精子も卵管へ入る事が出来ないため、受精ができません。

すると、自然妊娠はまず出来ない状態という事です。

クラミジア卵管炎と子宮外妊娠

クラミジアに感染した場合、

感染していない場合と比べて子宮外妊娠の可能性が上がります。

通常、子宮外妊娠の確率は1%程ですので、100人に1人という割合になります。

しかし、クラミジア卵管炎の方の場合は4、5倍の確率、

つまりは4、5%となりますので、

100人に4、5人の確率となります。

このように、クラミジア卵管炎の方は、

妊娠した場合に子宮外妊娠が起こりやすいので、

胎嚢や胎児の確認の頃まで(妊娠5〜7週頃)注意していなければなりません。

クラミジアの感染を調べる

調べるタイミング

早ければ早いほど良いです。

なかなか妊娠しないなと思ったら検査をした方が良いでしょう。

また、不妊治療を始める前には必ず検査を受けるべきです。

大半の病院では、不妊治療を始める前の初めの検査として必須で受けるものとなっております。

検査方法

①血液検査 ②子宮頸管粘液(おりもの)の検査

どちらかでは不十分であり、両方とも調べる必要があります。

検査で見るもの

<①血液検査>

血液検査ではクラミジアの「抗体」を調べます。

クラミジアIgG抗体、クラミジアIgA抗体の2種類の抗体を調べます。

クラミジアIgG抗体が+(陽性)、クラミジアIgA抗体+の場合は、感染しています。

現状もう治っていても、2〜3年ほどは抗体が+に出るでしょう。

クラミジアIgG抗体が+、クラミジアIgA抗体ー(陰性)の場合は、

過去にクラミジアに感染した事があるという状況になります。

<②子宮頸管粘液の検査>

子宮頸管粘液(しきゅうけいかんねんえき)とは、おりものの事と捉えて下さい。

子宮頸管粘液で調べるものは、クラミジアの「抗原」を調べます。

この検査では、子宮頸管粘液を採取して、クラミジアそのものがいるのか見る検査です。

この検査も、+に出た場合はクラミジアの感染を起こしています。

どれか1つでも+に出た場合、不妊症や子宮外妊娠に気を付ける必要がでます。

ポイント

血液検査は、クラミジアの抗体を持っているか調べる検査

子宮頸管粘液は、クラミジア自体があるかを調べるクラミジア抗原の検査。

抗体か抗原、どれか1つでも見つかった場合は注意が必要。

卵管の通りを見る(卵管閉塞の有無)

次に、卵管閉塞かどうか調べる必要があります。

卵管閉塞自体は、クラミジアに感染していなくても起こる事があります。

しかし、クラミジアに感染している方は、

感染していない方よりもより起こりやすいため注意が必要です。

卵管閉塞を調べるには、子宮卵管造影検査が必要となります。

詳しくはこちらのページをご覧ください。

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