最も妊娠率の高い、黄体ホルモンの膣坐薬の使い方【ホルモン補充周期】【胚移植】

黄体ホルモンの役割

黄体ホルモンは、

着床を促し・妊娠を維持・流産の予防をします。

黄体ホルモンの薬の種類

黄体ホルモンは、

主に、膣坐薬・飲み薬・注射となっています。

主な膣坐薬には、

ルテウム(400mg)、

ウトロゲスタン(200mg)、

ルティナス(100mg)、

ワンクリノン(90mg)があります。

主な飲み薬には、

ルトラール、デュファストンがあります。

主な注射には、

プロゲストンデポーがあります。

体外受精の凍結胚移植、ホルモン補充周期で適した使い方

ご年齢に関係なく、

ホルモン補充周期で胚移植をされる場合は、

膣坐薬だけで1日で800mg、

この量が最も妊娠率が高く、

流産率を下げ、

出産率を上げると報告されています。

ルテウム(400mg)を1日2回が良いでしょう。

さらにプラスして、

飲み薬や注射を使うと尚良いでしょう。

凍結胚移植のホルモン補充周期では、

排卵がなく、

体内での黄体ホルモンの分泌が一切ありません。

そのため、必要な黄体ホルモンの量は、

しっかりと補充すべきです。

1日800mgが最も良いとする研究・報告

American Journal of Obstetrics and Gynecology

(アメリカンジャーナル産科・婦人科)

2020年8月号

出血、黄体期欠損、メタアナリシス、反復流産、切迫流産、vaginal micronized progesterone

プロゲステロンは妊娠の維持に必須である。

いくつかの小規模試験では、

プロゲステロンの補充により、

反復流産または切迫流産を伴った女性における流産のリスクが低下する可能性が示唆されている。 

vaginal micronized progesteroneを妊娠第1三半期に用いる効果を、

2件の大規模で、質の高い、

多施設 が参加したプラセボ – 対照試験で評価されている。

PROMISE 試験および PRISM 試験から流産の既往があり、

妊娠初期に出血を伴う女性は、

vaginal micronized progesterone 400mgを1日2回使用することによって

メリットが得られると考えられる。

女性とそのケア提供者は、

この知見を意思決定の際に共有し使用すべきである。

【院長解説:つまり、

ルテウム(400mg)を1日2回使うと、

流産予防が出来るという事です。】

Micronized vaginal progesterone to prevent miscarriage: a critical evaluation of randomized evidence
Arri Coomarasamy, Adam J. Devall, Jan J. Brosens, Siobhan Quenby, Mary D. Stephenson, Sony Sierra, Ole B. Christiansen, Rachel Small, Jane Brewin, Tracy E. Roberts, Rima Dhillon-Smith, Hoda Harb, Hannah Noordali, Argyro Papadopoulou, Abey Eapen, Matt Prior, Gian Carlo Di Renzo, Kim Hinshaw, Ben W. Mol, Mary Ann Lumsden, Yacoub Khalaf, Andrew Shennan, Mariette Goddijn, Madelon van Wely, Maya Al-Memar, Phil Bennett, Tom Bourne, Raj Rai, Lesley Regan, Ioannis D. Gallos
Am J Obstet Gynecol.2020 Aug;223(2):167-176
【文献番号】o01100(流産、性器出血、病因、診断、処置、リスク因子)

プロゲステロンは妊娠の維持に必須である。

いくつかの小規模試験では、プロゲステロンの補充によ り、

反復流産または切迫流産を伴った女性における流産のリスクが低下する可能性が示唆されている。 

コクランレビューはエビデンスを要約し、

試験は小規模であり、方法論的にかなりの弱点があることを 明らかにした。

それ以降、vaginal micronized progesteroneを妊娠第1三半期に用いる効果を、

2件の大 規模で、質の高い、多施設が参加したプラセボ – 対照試験で評価されている。

1 件は原因不明の反復流産 の女性を対象としたPROMISE試験(PROgesterone in recovent MIScariagE)で、もう1件は妊娠早期出血の女性を対象としたPRISM試験(PRogesterone in spontaneous Miscarriage)である。

PROMISE 試験では、英国およびオランダの45件の病院の836名の女性が調査され、プロゲステロンの方が生児出産率が3%高かったが、統計的にはかなり不確実であることが明らかにされた。

PRISM試験では、英国 の48件の病院の4,153名の女性が調査され、プロゲステロンによる生児出産率が3%高いという結果が得られたが、P 値は 0.08 であった。

重要な知見は、

PROMISE 試験で最初に観察され、

その後 PRISM 試験で再現された、

vaginalmicronized progesterone 400mgを1日2回投与する治療は、

以前の流産回数に応じて

生児出産率の増加と相関することであった。

以前の流産と現在の妊娠出血という二重のリスク因 子を有する女性を対象とした事前に規定された PRISM 試験のサブグループ解析は、信頼できるサブグループ解析のために11の条件すべてを満たした。

1回以上の流産の既往があり、現在、妊娠出血を有す る 女 性 の サ ブ グ ル ー プ で は 、
プ ロ ゲ ス テ ロ ン に よ る 生 児 出 産 率 は 7 5 % ( 6 8 9 / 9 1 4 ) で あ っ た が 、プ ラ セ ボ で は 70%(619/886) でレート差は 5%、リスク比は 1.09(P = 0.003) という結果であった。有益性は流産の既往が3回以上で、現在、妊娠出血がある女性のサブグループで大きく、プロゲステロンを用いた場合の 生 児 出 産 率 は 7 2 % ( 9 8 / 1 3 7 ) 、プ ラ セ ボ に よ る 生 児 出 産 率 は 5 7 % ( 8 5 / 1 4 8 ) で レ ー ト 差 は 1 5 % 、リ ス ク 比 は 1 . 2 8(P=0.004)という結果であった。

PROMISE試験およびPRISM試験からは、短期的な安全性に関する懸念は確認されなかった。
したがって、流産の既往があり、妊娠初期に出血を伴う女性は、vaginal micronized progesterone 400mgを1日2回使用することによってメリットが得られると考えられる。

女性とそのケア提供者は、
この知見を意思決定の際に共有し使用すべきである。

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【院長解説】

黄体ホルモン膣坐薬は、

1日500mgが妊娠率が最も良いとされてました。

そこに、

400mg✖️2回で800mg使うと更に流産予防も出来るとわかってきたのです。

現在では、

妊娠率も良く・流産も防ぐとなると、

1日に400mg✖️2回と言われてます。

(ルテウム2回)

流産の経験がある方は、

特にルテウム2回がおすすめです。

最後に、論文の翻訳と資料を貼っておきます。

(※国際医療技術研究所から許可頂いております。)

翻訳資料、画像

コメント

  1. […] […]

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