胚盤胞の成長について【体外受精】【受精卵】【培養】

胚盤胞の成長過程<6段階>

胚盤胞の成長過程は、

大きく分けて6段階に分類されます。

1、初期胚盤胞

桑実胚から胚盤胞になったばかりの胚盤胞の事で、

「胞胚腔」が半分未満の状態です。

※胞胚腔は後程、説明を書きます。

このあと成長と共に、

胎児になる細胞(ICM)と、

胎盤になる細胞(TE)にくっきりと分かれていきます。

初期胚盤胞では分かれ始めの為、

評価をつけることはまだ出来ませんが、

くっきり分かれるとA、B、Cで評価することが可能になります。

2、胚盤胞

胚盤胞は、

胚全体の半分以上に「胞胚腔」が広がる事です。

写真の中央に見える空洞のようなものが「胞胚腔」と呼ばれます。

胞胚腔の状態によっても胚盤胞の評価、

妊娠率が異なります。

胎児になる細胞(ICM)と、

胎盤になる細胞(TE)が分かれていますが、

まだくっきりとは分かれておらず、

正確な評価は出来ません。

3、完全胚盤胞

完全胚盤胞は、

胚の全体に胞胚腔が広がっていて、

更に、胎児になる細胞(ICM)と、

胎盤になる細胞(TE)が、

くっきりと分かれていますので、評価が可能です。

ICMもTEも、

どちらの細胞もたっぷりと数があって、

どちらの細胞も最高の評価のA評価となります。

つまり、完全胚盤胞は数字で3と表現され、

ICMの評価はA、

TEの評価もAですので、

この胚盤胞は、『3AAの胚盤胞』と言います。

4、拡張期胚盤胞

胞胚腔が大きく広がり、

外側の膜の「透明帯」と呼ばれる部分が薄くなっている状態を、

拡張期胚盤胞と言います。

この胚盤胞もAA評価です。

4AA胚盤胞となります。

受精した日を0日目として、

5日目に4AAに育った胚盤胞は妊娠率が最も高いと報告されています。

↓受精卵の発育について詳しくはこちらをご覧ください↓

写真の丸の縁の部分が「透明帯」、

丸の内側に見えるモコっと、

丸の中心に向かって山のようになっている塊が、

胎児になる細胞で「ICM」、

丸の縁に沿ってモコモコと雲のように見えるものは、

胎盤になる細胞で「TE」、

更に真ん中が空洞のように透明に透き通って見える部分が「胞胚腔」です。

5、孵化中胚盤胞

薄くなった透明帯から、

着床のために胚が孵化している最中の胚盤胞の事を、

孵化中胚盤胞と呼びます。

この、着床に向けて孵化する事を助ける治療技術の事を、

「アシステッドハッチング」と言います。

または、レーザーで胚盤胞の孵化を手伝うため、

「レーザーアシステッドハッチング」とも言います。

※「アシステッドハッチング」についての詳しい情報はまた別のページに詳しくお書きします。

6、孵化後胚盤胞

着床のために透明帯から完全に飛び出した胚盤胞の事を、

孵化後胚盤胞と言います。

孵化後胚盤胞は、この後すぐに子宮内膜に食い込み、

「着床」(妊娠)となります。

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