なんとなくアスピリンとは?
不育症検査を行った事がない、
もしくは、
不育症検査に引っかかっていない場合に、
低用量アスピリン(バファリン)、バイアスピリンを使う事です。
不育症検査を行わず、
あるいは、
あまり異常のない数値に、
アスピリンを使うとよくありません。
アスピリンには副作用もありますし、
血液をサラサラにするため、
異常が見られない場合には、
出血傾向になりやすく、
かえって流産してしまう恐れも出てきます。
実際に、不育症の診断のない方がアスピリンを使い、
出血が起こってしまったり、
流産しかけてしまうというご相談をしばしば頂きます。
日本産婦人科医会のホームページにも、
検査をしてない・ひっかかってない方にアスピリンを使う
“なんとなくアスピリン”
が流行っていて、
良くないと書いてあります。
↑3つ目の項目については、アスピリンを使う事なく、
無治療でも流産既往が2回では80%、
3回では70%、
4回では60%、
5回では50%で次回の妊娠継続が可能と記されてあり、
こういった説もあるという事ですね。
不育症の治療は、アスピリンだけ使えば良い訳ではない
上記のように、
不育症の診断がないまま、
バイアスピリンを使う事は良くないです。
そもそも、不育症検査に引っかかった場合、
低用量アスピリン(バファリン)やバイアスピリンのみではなく、
アスピリンとヘパリンの併用が原則となります。
したがって、
不育症検査の陽性として、
代表的な病態は、
第Ⅻ因子の陽性や、
抗リン脂質抗体症候群の抗体の陽性があり、
これらの場合には、
使う期間の差はあっても、
アスピリンとヘパリンの使用は必須となります。
↓不育症検査の項目、抗体の種類などについて↓
妊娠判定陽性になってから使う理由については、
アスピリンは着床の妨げになると言われているためです。
このことについては、また別のページで書きます。
コメント